とと姉ちゃん|あなたの暮し戦争特集号のモデルは?100万部突破!
朝ドラ『とと姉ちゃん』は、編集長の花山伊佐次の渾身の執筆となる
「あなたの暮し戦争特集号」が大きな反響を呼び、
発行部数100万部を突破します。
残念ながらこれが花山の最後の仕事となってしまいますが、
同社にとって大目標だった100万部の突破を成し遂げることになります。
この「あなたの暮し戦争特集号」は、読者から寄せられた戦争体験を
花山がまとめたもの。
彼は広島へ取材にも行きますから、そこで得たものも加味されるようです。
そんな花山の最後のライフワークとなったこの号のモデルをご紹介します。
コンテンツ
あなたの暮し戦争特集号のモデルは?100万部突破!
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「あなたの暮し戦争特集号」のモデルは読者の戦争体験に基づいていることや
雑誌丸々一冊を特集に充てることから、昭和43年(1968年)の
「暮しの手帖」96号「戦争中の暮しの記録」のようにも思われます。
しかしこれは大橋鎭子の提案によるもので、これに花森安治のライフワーク
となった著書「1銭五厘の旗」(昭和47年)を加味しています。
つまり「あなたの暮し戦争特集号」は、「戦争中の暮しの記録」と
「1銭五厘の旗」をミックスしたものと考えます。
前者については他の記事で書きましたので割愛しますが、
後者は昭和44年(1969年)に花森が最初の心筋梗塞で倒れ、
死を意識した後に執筆した渾身の1冊です。
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タイトルにもなっている1銭五厘とは戦時中のハガキの料金で、
ハガキ一枚で召集される庶民のたとえとなっています。
このあたりは戦時中に召集され、極寒の満州で辛い戦争体験をした
花森ならではですね。
内容的にはエッセーの自選集となっており、「見よぼくらの1銭五厘の旗」などの
戦争についてのものが中心ですが、商品テストのことなども書かれています。
この書籍については花森が戦時中に大政翼賛会に所属していたことに
触れていないなど批判もありましたが、各方面の評価は概ね良好で、
読売文学賞も受賞しています。
ドラマではこのあたりを受けて若干修正するようで、花山伊佐次が
戦時中に内務省に勤務していたことを後悔するような描写もありそうです。
「暮しの手帖」の「戦争中の暮しの記録」も、花森安治の「1銭五厘の旗」も
大きなエピソードでしたから、いつドラマで描かれるのかと思っていましたが、
まとめてやっちゃうんですね~
いずれにしてもドラマの「あなたの暮し戦争特集号」は、
編集長の花山伊佐次が命を削った企画になる模様です。
彼の最後の仕事は花森同様、壮絶なものになるでしょうから、
お見逃しなく!
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