とと姉ちゃん|あなたの暮しの商品試験は?暮しの手帖は凄かった!

 

朝ドラ『とと姉ちゃん』では、常子ら小橋家三姉妹が雑誌を出版して発売しました。

 

とりあえず出版社の名前は常子のイニシャルのKT出版(歯磨きの時と同じ)

としますが、後に刊行する雑誌名に合わせて「あなたの暮し」出版

となります。

 

そして総合生活誌となる「あなたの暮し」ですが、そこで取り上げるのは

衣食住と幅広い分野。

 

そのため多くの著名人が執筆したり、様々な企画も登場します。

 

そんな中で人気企画になると思われるのが「商品試験(テスト)」です。

 

これは大橋鎭子の「暮しの手帖」がおこなった商品テストをモチーフにしていますが、

その内容が凄かったのです!

 

コンテンツ

あなたの暮しの商品試験(テスト)は? 暮しの手帖は凄かった!

 

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大橋鎭子の「暮しの手帖」も、衣食住の様々なジャンルで

生活向上につながる提案をしてきました。

 

中でも人気だったのは「商品テスト」の企画です。

 

これはもともと当時の日本製の製品には粗悪品が多かったことから、

商品の比較テストをおこなったのがきっかけでした。

 

要は実際に市中で売られている商品を編集部員やモニターたちが

実際に使ってみてどうだった? というレポート。

 

比較テストは商品の実名をあげておこなったことから非常に好評で、

昭和30年(1950年)ころからそれが発展して商品テストとなりました。

 

暮しの手帖の商品テストは花森安治の指揮の下、徹底的におこなうことで知られ、

靴下やマッチ、鉛筆、電球、調味料といった小物から、当時はまだまだ高かった

トースターや洗濯機、石油ストーブなどの家電製品など多岐にわたりました。

 

しかもその徹底ぶりは驚くべきものでした。その一例は以下のとおりです。

 

乳母車のテストでは赤ん坊と同じ重量の重しを乗せて、

数日間で100キロもの距離を押して耐久テストをおこなった。

 

商品テスト

(乳母車の商品テストの実際の様子)

 

トースターの性能テストでは食パン4万3088枚を実際に焼いた。

 

ミシンの性能テストでは各機種1万メートルずつ布を縫い

34台ものミシンをテストしたことから、3年間もかかった。

 

火事のテストでは実際に家一軒を燃やした…などなど

 

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また石油ストーブのテストではその消火方法を巡って東京消防庁が

初期消火には布をかける必要があるとしたのに対し、

暮しの手帖はバケツ一杯の水で可能と主張し対立しました。

 

消防庁の研究所で改めて検証した結果、暮しの手帖側が正しかった

という逸話もあります。

 

このような商品テストの徹底ぶりですから、テストで合格とされた製品は売れ、

不合格になったものは売れないなどの社会現象すら巻き起こしました。

 

しかもダメな商品に対する論調も辛辣で、例えば高性能と評価した英国製の

石油ストーブを模倣した国産の6種類のストーブには「おすすめなし」

としたばかりか、「日本製にまたも泥を塗ったストーブ」とさえ

酷評しています(昭和35年)。

 

そのため暮しの手帖社にはメーカーからのクレームはもちろんのこと、

お金を払うから商品テストに掲載してほしいとのオファーも届くようになります。

 

もちろんすべては庶民の生活のためというスタンスを貫く同社ですから、

このようなオファーはすべて断っています。

 

ちなみにあらゆる商品をテストした暮しの手帖ですが、

一貫して取り上げなかったのが自動車レジャー用品です。

 

自動車は高価すぎてテストに必要な台数を確保できなかったこと、

レジャー用品は庶民の暮しに直結しないことが理由です。

 

この商品テストは花森が亡くなった後も長きにわたっておこなわていましたが、

平成19年(2007年)にコストがかかることを理由に中止しています。

 

確かに高度経済成長までの日本には粗悪品が溢れていましたが、

現代の日本製と言えば高性能の代名詞ですから、

商品テストはその役割を果たしたと言ってもいいでしょう。

 

とは言え、この商品テストが庶民の生活に与えた影響は計り知れないはず。

 

インターネットなどもない時代ですから、この厳格な商品テストによって

大いに庶民の日常生活も向上したはずです。

 

長々と書きましたが、常子のあなたの暮し出版がおこなう

商品試験(テスト)の背景にはこのような事実があるのです。

 

ドラマでの商品試験(テスト)が、どのように描かれるかに注目したいですね♪

 

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