まんぷく|萬平の脱税で逮捕のネタバレ!安藤百福の実話も驚き!
朝ドラ『まんぷく』では、立花萬平が再び進駐軍のMPに逮捕されることになります。
反乱罪容疑で逮捕された萬平でしたが、その時はMPの誤解ということで無罪放免になっています。
ところが今回の脱税容疑は、そう簡単にいきません。
なんと萬平は実刑判決を受けて、刑務所に収監されることになってしまいます。
またダネイホンが好調のたちばな栄養食品も解散の道を辿ることになります。
非常にショッキングな萬平の脱税容疑での逮捕ですが、そのネタバレと安藤百福の実話を併せてご紹介します。
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萬平の脱税で逮捕のネタバレ!安藤百福の実話も驚き!
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まずドラマでそもそも萬平が脱税の罪に問われるのは、社員たちに渡していた奨学金が原因です。
ダネイホンの販売会社としてたちばな栄養食品の東京支社を設置するのですが、その際に若手社員の堺や堀、倉永、小松原、増田の5名を東京に出向させることになります。
彼らを選んだのは戦時中にロクに教育を受けていなかったことで、ダネイホンが売れて利益があがった暁には、彼らに奨学金を交付して夜学に通わせることになります。
しかしその奨学金が「給与」とみなされて、所得税分を源泉徴取して税務署に収めていなかったことが「脱税」とされて萬平が逮捕されてしまうのです。
とは言え当時は脱税が横行していたことから、有名な人物を逮捕して脱税を防止するという、この逮捕には多分に「見せしめ」の要素が含まれていました。
萬平や福子の親心が裏目に出てしまうのですが、当時の進駐軍に逆らえる者は誰一人いません。
また進駐軍の動きも早く、逮捕の翌日に萬平は起訴されて有罪となって、重労働4年と7万円の罰金の判決が下ることになります。
そのため萬平は東京第八軍刑務所に収監されてしまうのですが、その一方で7万円もの高額な罰金がたちばな栄養食品に重くのしかかってきます。
福子は弁護士の東太一(菅田将暉)を雇うことになりますが、東はダネイホンの販売会社であるたちばな栄養食品の東京支社を売却して資金を捻出するプランを提案します。
つまりダネイホンの販売権を他社に譲り渡して、以降はその製造に専念するというわけです。
他に手段もなかったことから萬平も最終的にはその意見に同調して、たちばな栄養食品の東京支社は売却されることになります。
これによってたちばな栄養食品はいったんは難を逃れることになりますが、事はそう簡単にいきませんでした。
なんと今度は東京財務局が脱税分に関して10万円もの高額な追徴課税をしてくることになります。
これは明らかに不当な課税で萬平も東もこれに応じるつもりはありませんが、問題は財務局の「差し押さえ」です。
追徴課税の支払い拒否をすればダネイホンを製造する工場や大阪のたちばな栄養食品の本社なども差し押さえられる可能性があり、ダネイホンの製造すらままならなくなってしまいます。
またそうなってしまえば全国のダネイホンの愛用者に製品を届けることもできなくなってしまい、多くの人々に迷惑がかかることになります。
そのため萬平は東の助言に従って、たちばな栄養食品とダネイホンの製造法を他社に売却する決断をします。
会社が他社に渡ってしまえば、そもそも財務局はこれを差し押さえることはできなくなりますし、萬平は心置きなく財務局に対し不当な追徴課税を争うことができるようになるのです。
しかしその一方でたちばな栄養食品は解散する道を辿り、たちばな塩業時代からの付き合いの従業員たちも散り散りになってしまいます。
ただし神部をはじめとする従業員たちは会社の売却先の北浜食品や三田村や世良の口利きで他社に再就職することになって、路頭に迷うことはありません。
とは言えこれら一連の措置によってダネイホンは以降も供給されることになりますが、萬平は大きなダメージを受けることになります。
また萬平の身柄拘束も4年近くに及びますが、その間に税務局の処分取り消しの訴訟を提起します。
ところがその頃になると日本各地で反税運動が勃発して、萬平の不当逮捕も全国に知れ渡ることになります。
そのため当局は態度を一変させて、萬平の訴訟の取り下げと追徴課税分の10万円の支払いを条件に釈放を持ち掛けます。
当初は徹底的に戦うつもりの萬平でしたが、福子の説得に応じてこれに従い、ようやく刑務所から釈放されることになります。
このように脱税での逮捕によって萬平は多くを失うことになり、かなりのダメージを受けます。
そしてこれら一連のエピソードですが、モデルとなっている安藤百福の実話に基づいています。
安藤百福の脱税による逮捕の実話とは?
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安藤百福が脱税容疑で逮捕されたのは、昭和23年(1948年)のクリスマスでした。
当時は泉大津で塩田を経営していた百福ですが、その従業員たちに渡していた小遣いが「給与」とみなされて、源泉徴取と納税をしていなかったことが脱税とみなされたのです。
ドラマと同じようにこの逮捕はまさに「見せしめ」でしたが、わずか1週間で裁判は結審して重労働4年の罪が言い渡されて、百福は巣鴨プリズン送りとなっています。
また経営していた塩田は没収となっています。
ダネイホンのモデルとなった栄養食品ビクセイルを製造していた国民栄養科学研究所も塩田の敷地内にあったため、同時に没収されたようです。
なぜ百福が主に戦犯が収容されていた巣鴨プリズンに収監されたのは不明ですが、実際に判決にあった「重労働」は一切させられていません。
また収監中は戦争犯罪やレッドパージで逮捕された軍人や政治家、学者などがいましたが、食事はすべて平等で管理する米兵と同じものでした。
当時は食糧難でしたから巣鴨プリズンでの食事は一般国民よりも遥かに恵まれたもので、これに関しては「さすがアメリカは自由の国」と感心したエピソードが残されています。
そして処分に納得がいかなかった百福は京都大学の法学部の黒田覺教授ら6名の弁護団によって、税務当局を相手に処分の取り消し訴訟を提起して徹底抗戦しています。
またその後に全国各地で政府に対する反税運動が起こったことから、風向きも変わりはじめます。
前述のとおり百福の逮捕は多分に「見せしめ」の側面があったことから、収監から1年を過ぎた頃あたりから、当局は裁判を取り下げることを条件に即日釈放を持ち掛けてきます。
しかし百福は「正義を貫きたい」とこれに応じることはありませんでした。
仁子は1日も早く百福に戻って来てほしかったことから、何度も面会に赴いて説得しましたが、彼は首を縦に振りませんでした。
ところが収監から2年が過ぎた頃に仁子が次男の宏基と長女の明美を連れて面会に行くと、百福も「潮時」と考えて訴訟を取り下げて、即日放免されることになります。
無罪釈放されたのは昭和25年(1950年)の12月でした。
ドラマでは脱税の罰金や追徴課税によってたちばな栄養食品が追い詰められることが描かれますが、これらはドラマオリジナルのストーリーです。
史実のビクセイルはさほど売れず、一部の病院食に供給されただけだったので、百福が会社を立ち上げてそれを大々的に売るということはありませんでした。
とは言え逮捕自体が見せしめであったことや実際に刑務所に収監されたことなどは、百福の実話に基づいています。
ドラマでは多くを失う萬平ですが、それが後のインスタントラーメンの開発につながっていくことになります。
これら一連のエピソードがどのように描かれるかも楽しみですね♪
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